今の Codex の設定ファイル(~/.codex/AGENTS.md)には、C.C.(コードギアスのキャラ)の口調設定しか入っていない。Claude Code の CLAUDE.md には「どんなツールを使うか」「コードの書き方のルール」「判断に迷ったらどうするか」といったプロジェクトルールがぎっしり詰まっているのに、Codex にはそれがゼロ。
つまり Codex にタスクを投げるたびに、毎回ゼロから説明し直している状態。研究データによると、ちゃんとした AGENTS.md があるだけで実行時間が約28%短縮、トークン(AIが処理するテキスト量)も約16%削減される。「指示書がないと、AIは遠回りする」ということ。
3方面から並行して調査を実施した。
AGENTS.md は、Codex(OpenAI の AI コーディングツール)が作業を始める前に必ず読む「指示書」。Claude Code でいう CLAUDE.md と同じ役割。普通のテキストファイル(Markdown形式)で、特別なフォーマットは不要。
| 置き場所 | 効果の範囲 | 用途 |
|---|---|---|
~/.codex/AGENTS.md |
全プロジェクト共通 | 口調、基本ルール、共通の好み |
| プロジェクトのルート | そのプロジェクトだけ | 技術スタック、テスト方法、構造説明 |
| サブフォルダ | そのフォルダ以下だけ | チームごと・機能ごとの特別ルール |
深いフォルダにあるものほど優先される(フォルダの中にフォルダがあれば、内側が勝つ)。全ファイルの合計サイズ上限は 32KB。
/init コマンドCodex CLI で /init と打つと、プロジェクトの中身を自動スキャンして AGENTS.md のテンプレートを作ってくれる。ゼロから書くのが面倒なときに便利。
GitHub が 2,500以上のリポジトリを分析して出した結論。「三層構造」で書くのが最も効果的。
常にすること(Always)
テスト実行コマンド、lint(コードの書き方チェック)実行、コミット(変更記録)のルールなど。「これは毎回やれ」という指示。
先に確認すること(Check first)
新しいライブラリ(外部ツール)の追加、本番環境の設定変更など。「やる前に聞け」という指示。
絶対にしてはいけないこと(Never)
パスワードをコードに直書き、.env(秘密情報ファイル)のコミットなど。「これだけは絶対ダメ」という指示。
tsc --noEmit → lint → テストの順序はそのまま| CLAUDE.md の機能 | AGENTS.md での対応 |
|---|---|
@ファイル名 でインポート |
使えない。サブフォルダに分けて置く |
| サブエージェント指定 | Codex にはない。削除する |
| plan-viewer 連携 | Claude Code 専用。削除する |
| 外部ツール連携(Discord等) | MCP(外部サービス接続)があれば書ける |
/compact 提案 |
Codex にも /compact あり。そのまま使える |
| Second-Brain 書き出し | Codex でも可能。パスは同じ |
suggest(全部確認)/ auto-edit(編集は任せる)/ full-auto(全自動)の使い分け指示シンボリックリンクで共有する(Fabrizio Rinaldi)
1つのファイルを CLAUDE.md と AGENTS.md の両方から参照させる。どのツールでも同じルールが適用される。ただし Claude Code 専用の記述(サブエージェント等)は分ける必要あり。
AGENTS.md は「従業員への研修マニュアル」(Eric J. Ma)
「プログラムを書いているのではなく、従業員を訓練している」と考える。セッション中に気づいたことは「AGENTS.md に追記して」と指示すれば、AI 自身が学習ファイルを更新してくれる。
コンテキスト切れに注意(Sash Zats)
長時間作業するとAIの「記憶」が薄れ、AGENTS.md の指示を無視し始めることがある。こまめに /compact(記憶の整理コマンド)を使うこと。
AGENTS.md の自動生成もアリ(Dan Mac / Yazin)
「このリポジトリ用の AGENTS.md を書いて」とCodex自身に頼むこともできる。/init コマンドでも自動生成可能。ただしグローバル設定(~/.codex/AGENTS.md)は手動で書いた方がいい。
CLAUDE.md と完全に統一するのは現実的ではない。Claude Code にはサブエージェント、plan-viewer、スキル、フックなど Codex にない機能が多い。逆に Codex には autonomy レベルやマルチエージェント(複数AIの同時作業)など Claude Code にない機能がある。
「共通部分」と「ツール固有部分」を分けて考えるのがベスト。基本原則・コーディングルール・検証コマンドは共通。ツール連携・ワークフロー指示は各ツール専用にする。
32KB の上限に注意。CLAUDE.md は長くても問題ないが、AGENTS.md は全ファイル合計で 32KB まで。簡潔さが重要。
効果は実証済み。ちゃんとした AGENTS.md を書くだけで、実行時間28%短縮・トークン16%削減。投資対効果が高い。