カンパイしよ! 深掘りデザインリサーチ

結論から言うと、今の方向は「かわいい飲み投稿」へ寄りすぎる危険がある。勝ち筋は、友達に“誘い未満の availability”を90分だけ灯すこと。UIは投稿フォームではなく、状態スイッチに作り直すべき。

最終仮説

「今なら飲める」を、90分だけ友達の視界に灯す。

誘いではない。投稿でもない。店チェックインでもない。常時位置共有でもない。飲みたい気配を、返事してもしなくてもいい温度で出すプロダクト。

availability signal90分で自動OFF友達限定エリア粗め写真任意

現状評価

UI 5/10

温度感は悪くない。ただし画面が「投稿/送信フォーム」「PWA参加手順」に見える。核である「90分だけON」が主役になっていない。

UX 4/10

必要な行動ループはあるが、体験としてまだ伝わらない。ONにする、友達に灯る、軽く返る、自然に消える、の一連の意味がUIから読めない。

現状スクショから見える問題

current install screen

初回: プロダクト価値より「ホーム画面追加/次へ」が前に出る

current home screen

参加: 「このスマホで参加して通知ON」が技術導線に見える

事例からの学び

事例消した摩擦UIでの解き方カンパイしよに移植すること真似しないこと
Down To Lunch今から誰かと遊びたい時の個別連絡コスト「down to lunch」など活動別に友達へ一斉通知。反応があればチャットへ“今飲める”を一発で出す単純さ連絡先スパム/招待圧。これは信用を削る
Google Who's Down誰が暇か分からない問題スライダーをONにすると3時間available表示。活動も添えられるメインUIはフォームではなくON/OFF。時間制限を主役にする対象が広すぎると「誰のため?」が薄くなる
LocketSNSのいいね/コメント/演出圧親しい人のホーム画面に低労力で写真が届く小さい親密圏、低労力、通知より“そこにいる”感写真主役化。カンパイは写真を任意に保つ
BeReal盛った投稿/自己演出ランダム通知、即時投稿、相互閲覧で演出を減らす時間制限と相互性で心理的安全を作る写真投稿の儀式化。飲みたい合図が消える
Zenly友達と現実で会うきっかけ不足地図を楽しくし、位置ではなく人/場所/世界を見せた。ghost modeで制御粗いエリア、制御感、楽しいが怖くない位置表現常時位置共有。カンパイは90分限定に絞る
Swarm場所の記録とチェックイン場所にチェックインしてログ/友達接点を作る場所は補助文脈になる店名/ログ主役化。合流のきっかけからズレる
Instagram Notesストーリーより軽い近況共有DM面に小さな短文ステータスを24h表示“投稿”より“ステータス”の表現。小さく出す広いフォロワー向け文脈。友達限定を守る
Snap Map / Nearby Friends近くにいる友達に気づけない地図上の友達/近隣性で偶発的な合流を作る近い・今・短時間の価値地図アプリ化。全体地図は重すぎる
Partifulイベント招待の事務感招待ページを楽しくし、イベント作成をブランド体験化招待に温度を足すビジュアルイベント化。カンパイは予定未満で止める
Apple Check In安全確認の手動連絡条件が満たされたら自動通知。共有内容を制御自動OFF/制御/安心の明示安全機能っぽい硬さ

主ペルソナ 1

予定未満の発火者

仕事や用事のあと、予定は空いた。誰かが乗るなら飲みたい。でも個別DMで誘うほどではない。

  • 痛み: 断られる/暇そうに見える/幹事っぽくなる
  • 欲しい: 乗れる人だけ反応してほしい
  • UI要求: 1タップON、90分自動OFF、誰に灯るか明確

主ペルソナ 2

受け身の合流候補

誘われたら行くかも。でも即レスや明確なYES/NOを求められると重い。

  • 痛み: 通知圧、断るコスト、返答義務
  • 欲しい: 軽く保留できる余地
  • UI要求: 行けるかも / あとで / 今日はむり

関係性ペルソナ

親友未満、他人以上

親友ならLINEでいい。薄すぎる相手だと怖い。価値が出るのは「たまに飲む」「近くなら会う」関係。

  • 初期ターゲット: 少人数の飲み友達ネットワーク
  • 避ける: 全員公開、広いマッチング、店名公開の圧

現UIをどう変えるか

問題変える
「このスマホで参加して通知ON」技術/許可が主役「90分だけ飲めるをON」
宛先/内容/写真/場所が同列フォーム感が強い主役はON状態。宛先/エリア/写真は下に畳む
「飲みたいで送ったよ」投稿/送信っぽい「90分だけ灯したよ」または「今なら飲めるをON」
「あり/迷い/なし」業務アンケートっぽい「行けるかも / あとで / 今日はむり」
「今出してる飲みたい」状態名として硬い「今なら飲める ON」+ 残り時間リング
写真/背景カードが目立つ写真投稿アプリに寄る背景はブランド温度、主役はステータスと残り時間

推奨ホーム構造

  • 上: 「今なら飲める」状態表示
  • 中央: 大きなON/OFFスイッチ + 残り時間リング
  • 直下: 「友達○人にだけ表示」「90分後に自動OFF」
  • 補助: エリア「例: 渋谷」、写真追加、飲んでる切替
  • 下: 届いている灯り / 返事

推奨受信カード

  • 「健人が今なら飲める」
  • 「渋谷あたり・残り42分」
  • 返信: 行けるかも / あとで / 今日はむり
  • 地図: 小さく「エリアを見る」
  • 写真: あれば背景、なければ薄いブランド背景

アイコン/背景への落とし込み

アイコン: I10の読みやすいジョッキ形をベースに、I08のポップさと「点灯/通知/ステッカー」感を足す。ジョッキだけだと飲食アプリに見えるので、周囲に小さい光・バッジ・ON感が必要。

背景: かわいさは必要だが主張しすぎない。同じ平成レトロぷっくり方向を、彩度/情報量30%落として、下部ラベルやCTAを邪魔しない。

文言: 「投稿」「送る」より「ON」「灯す」「今なら飲める」。ただし“灯す”は少し詩的なので、UI実文言は「90分だけON」が一番強い。

次の作業順

  1. 現UIを「状態スイッチ」中心にプロトタイプ化する
  2. 初回/ホーム/受信/ON中の4スクリーンだけ作る
  3. スクショで認知テスト: 3秒で何のアプリか分かるか
  4. その画面に合わせてI08×I10のアイコンを再生成
  5. 最後に実装へ落とす

Sources

Down To Lunch, NYMag: https://nymag.com/intelligencer/2016/04/are-you-down-with-down-to-lunch.html
Google Who's Down, VentureBeat: https://venturebeat.com/ai/google-just-quietly-released-a-meet-up-app-called-whos-down/
Locket, The Up and Up: https://www.theupandup.us/p/locket-app-genz-social-media-internet
BeReal paper: https://arxiv.org/html/2408.02883v1
Zenly, TechCrunch: https://techcrunch.com/2022/04/22/how-zenly-made-social-maps-cool-again-and-whats-next/
Zenly design critique, The Glimpse: https://www.theglimpse.co/p/location-sharing-in-a-skeptical-world
Apple Check In: https://support.apple.com/guide/personal-safety/use-check-in-for-messages-ips56b5bc469/web
Instagram Notes overview: https://www.loomly.com/blog/instagram-notes